「ストレリチア」
STORY1「はじまり」
私は、眠っていた。 夢のなかでこどもの頃にかえっていた。
ゆりかごの中で人形と一緒に。 海の中でゆらゆらと揺れるように。
それはとても幸せで二度と還ってはこないはずの時間。
束の間、甦る記憶の中にひたっていたのだ。
だが、気付く。
私がいるのはゆりかごではない。
何もない真っ暗な空間。いや、真っ暗な闇というのとも違う。
そうか、闇ではなく全てが光なのだ。
光りだけならば影もなく闇もないのは当然なのだ。
・・・では、私は?
私がいるのになぜ影はできないのだろう?
私はいったい何者だっただろうか?
そして、いつどうしてこの光の世界にたどりついたのだろう?
そのときだった。
さらなる光を感じ振り返ると、七色に光る美しい鳥が現れていた。
こんな鳥は見たことがない。
あまりの美しさに私は立ちすくんだ・・・。