「ストレリチア」
STORY3「裁判」
死んだという自覚の生まれた私。
だからと言ってどうすればいいのだろう。
死んだのに私はここにいるではないか。
それとももう私はどこにもいないのだろうか。
では、いま現に「わたし」だと思っている私は何者なのだろうか。
あの美しい鳥が私の前に立ちはだかり、たたみかけるように問いかけてくる。
「お前はどう生きてきた?」
「ここからお前はどこへ行く?」
「お前は二度と戻れぬ世界への執着を捨てる勇気があるか?」
「お前の払った犠牲に意味はあるか?」
「お前は何のために存在しているのか?」
何もわからぬ私に決断を迫るように羽ばたく七色の翼に私はなすすべもない。
ただ呆然とするだけの私に、美しい鳥はある情景を見せた。
それは私が残してきた大事な青年の姿だった・・・。