福島県伊達市のこども音楽祭に出演しました

あっという間に2週間近くが経ってしまいましたが!
7/29に初めて福島県で演奏する機会がありました。

震災直後から支援活動で演奏したいと思い、初めて石巻と仙台に行ったのが昨年の5月。
その時を含め、約半年で3回のツアーで宮城県内20ヶ所で歌わせていただきました。
それぞれ思うところあって、一時の熱で醒めないように長く活動を続けて行きたいと思っていました。

が!

本年の年明けと同時に妊娠が発覚しまして、実質活動をストップせざるを得ませんでした。
皮肉なことに、前年の活動が評価されたのか、震災関連のイベントや、現地からのご依頼をぽつぽついただくようになったタイミングでした。
(昨年はすべてこちらかのアプローチで演奏させていただくというような状況でした)

実は今回お伺いした伊達市の音楽祭での演奏も、ご依頼いただいたものだったのですが、妊娠9ヶ月に入ってからという日程でしたので、最初はお断りする方向で考えていました。
私がしんどいとかそういう問題ももちろんあったのですが、万が一何かあってドタキャンするような状況になってしまった場合にご迷惑をかけてしまうというのが大きな理由です。

そういうわけで色々迷ったのですが、ま、楽観的に考えて何とかなるような気がする!というボンヤリとした予感と、福島で演奏したことがないのでぜひ行きたいという気持ちを優先させて、お引き受けすることにしました。
いつもなら1回東北に行って一ヶ所だけで歌うのは交通費やら時間がもったいないので、何ヶ所かをまわるということをするのですが、今回はムチャせずに日帰りで1ヶ所のみの演奏で帰ることにしました。
日帰りならぴぃちゃんも預けなくて済むしね!

木村聡子PR
木村はオタクですが本業はプロの歌手・声優です。(ProfileVocal
主な出演作:ディズニー「魔法にかけられて」ジゼル(主役)・「アナと雪の女王」
「美女と野獣2017」・「名探偵コナン~戦慄の楽譜~」千草らら役歌唱 など。
メインのSNSはFacebookで、twitterに転送してます。
Instagram(親バカ写真)もちょこっとやってます。
Welcome Symphony
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アナ雪クリストフ役・原慎一郎さんとの命の誕生の奇跡を
テーマにしたデュエット曲「life」は必聴です!
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◆モバイルSuica特急券◆

昨年の活動は車で楽器や衣装・泊まりの荷物等を運んで行ったのですが、今回は日帰りですしピアノのある会場でしたので、福島駅まで新幹線で行きました。

福島までの新幹線代をちょっとでも安くしたいのがホンネ。
金券ショップで回数券をバラ売りされているものを買うとか、JRの夏の東北キャンペーン特別きっぷを買うなどの手段を考えていたのですが、よくよく調べてみると、モバイルSuica特急券がかなりオトクであることがわかりました。

オサイフケータイでモバイルSuicaを使っていると、Suicaアプリから新幹線の予約ができます。
金券ショップ等で購入する割安きっぷとほぼ同じ値段で、なんと指定席に乗れてしまうのです。
支払いはSuicaチャージのときに使うクレジットからの引き落としです。
しかも紙の切符や座席指定券を持たずに、ケイタイを自動改札機にかざすだけで新幹線に乗れちゃいます。
いや~ん、便利ぃ。

ただし、1台のケータイで予約できるのは1席までですので、ピアニストの明子さんと隣の席に座るためにはケータイを2台同時に操作して隣の席を同時に予約しないとなりません。
ま、明子さんは私の母ですからとーぜんモバイルSuicaなんか使いまくりなので無問題。

あと、在来線から新幹線への乗り換えは、いったん改札の外に出て在来線の分を精算してから、もう一度改札に入り直さないとならないのが若干めんどくさいですね。
今回は大宮まで在来線に乗ったので、通常の乗り換え改札が通れないのはややめんどくさかったです。
ここらへんはシステムの問題なので、改善の余地がありそうですね。

モバイルSuica特急券は東北・山形・秋田・上越新幹線のみの対応なので、全国に広がるといいですよね。
そっち方向に新幹線で行かれる方にはお勧めですよ。
(追記:連携登録しておけばJR東海もOKですって!→参照サイト)

  公式サイト:モバイルSuica特急券


初めて2階席に座った!

◆歓迎ののぼり◆

福島駅からは、スタッフの方のお迎えの車で会場まで連れて行っていただくことになっていました。
私たちにご依頼を下さったスタッフさんのお兄様が来て下さっていました。

改札を出たらお兄様の手にはこんな歓迎の紙が!
かわうぃぃっ!
嬉しいですねぇ。

写真も撮りましたが、しっかり記念にいただいてきました♪

◆震災当日・直後◆

会場までの車の中で、震災当時のことを聞かせていただきました。
福島県伊達市は原発からは60kmくらいの距離です。(ちなみに新宿だと226km)

震災の日はすぐに停電になって、目下の問題は水や食料、暖房のことだったそうです。
テレビも見られないので、情報源は翌日の新聞。
写真でしか見られなかったので、津波の衝撃的な映像を見たのはずいぶんあとだったそうです。

原発の爆発事故のときは、意外なことにあまり危機感はなかったそうです。
なかったというと語弊があるかもしれませんが、東京に住んでいる私たちとあまり変わらない感覚だったようです。

つまり、原発から近いところに住んでいるという自覚が元々ほとんどなかったそうで、放射能が迫ってくるという恐怖感はしばらく感じなかったそうです。
これはなかなかリアルなお話でした。

東京から見ると、福島県は地域によって差こそあれ、県内どこでも原発のすぐそばという感じに思ってしまいますが、やっぱりニュースでよく見る20km圏内などとはずいぶん空気感が違うんだなという感じです。

その分、原発の影響はじわじわとゆっくり蝕んで来て、放射能の危険はここにもおよぶんだと気づいてから、小さな子どものいる家庭は避難や引っ越しを検討するおうちももちろん出てきて。
しかし60kmも離れていると、助成金的なものは出ず、すべて自己負担での自主避難。

私もこれから子どもを産むので想像してみるのですが、もし小さい子がいたら60km離れていても避難させたいと思ったかもしれません。
でも現実問題、仕事を地元で根付かせていたらそう簡単な話ではありません。
それぞれが悩みを抱えながら自分なりの結論を出していくしかないという話でした。

本当に悲惨きわまる20km圏内の方々はもちろんですが、一見普通の生活をしているように見えるこの土地にも決して小さくない影響があり、なんとも言えない気持ちになりました。
伊達市のあちこちにはたくさんの線量計が立てられていて、この日のコンサート会場の入り口でも赤く線量を知らせていました。

◆コンサート◆

会場についてからは軽くリハーサル。

ソロで歌う30分のミニライブと、地元の子ども達と歌う合唱。
合唱のうちの1曲は明子さんが伴奏だったのですが、前奏と間奏でわたしがピアニカを吹きました。
コンサート前日に決めたんですが、我ながらなかなか良いアイディアでした。
ただし、リハーサルのときにはピアニカが失敗しまくりで、いらん緊張を自分に強いる結果に。笑

リハの後はピアニカを練習したり、出していただいたお弁当を食べたりしてたらあっという間に本番!

もうおなかがボボーーンと出てて、おなか周りを使う呼吸コントロールに不安があったのですが、本番の集中力ってやっぱり本番でしか出ないんですね。
本番では、むしろわりと調子良く歌えました。

しかし、自分でも意外だったのですけども、MCで息が切れるようになっててねぇ・・・。
たぶんヒール履いてたからかな。普段は別にしゃべって息が切れることなんかないんですが、それがちょっぴり情けなかったです。

ソロのあとの合唱のピアニカは無事成功しましたよ!
超ドキドキしちゃった!
合唱のときはこの音楽祭限定のTシャツを着ました。

外国のデザイナーさんがこの日のためにデザインしたものだそうです。ステキでしょ?
ま、でも超おなかぽっこりでしたけど~。
(ちなみに一緒に写ってるピンクのお守りは地元の神社の安産守りです♪ ありがとうございます。)

テレビ取材も入ってたよ。

出産前最後の演奏を、被災地で行うことができて幸せでした。
スタッフの方にもお客様にも元気で無事に赤ちゃん産んで下さいね!って言っていただいて、元気をいただきました。
あとCDとかDVDもいっぱい買っていただいちゃった★
若干在庫がダブついてたので助かっちゃった。(笑
これでまたおうちで楽しんでくれるといいなぁ。

演奏してた時の写真はもしかしたらあとでもらえるかも知れないので、またアップするかも?

◆無事帰宅◆

福島駅までは今度は、行きに送って下さった方のお父様に送っていただきました。
ありがとうございます!

駅で福島限定の伊達鶏ゆず味噌焼き弁当と、東北限定のずんだ味カントリーマアムをゲット。
駅弁は新幹線でむしゃむしゃ。


カントリーマアムはお土産のつもりだったのですが、全部ひとりで食べました。
すっげおいしかった!!もう一箱買ってくれば良かった!!

あと1ヶ月で出産です。
しばらくは赤ちゃんのことで手いっぱいになってしまいますが、また必ず東北に行きたいです。
奇しくも出産予定日は震災からちょうど1年半の日です。

震災がきっかけで「命」とか「幸せ」ってなんだろう?と考え始めたひとは多いのではないかと思いますが、そのような時に新しい命を授かりました。
なんというか、この子を大事に育てたいと思います。
社会的な成功も素晴らしいですけども、それ以上に大事なのは、ひととして何が一番幸せなのかということです。
それを子どもと一緒に、そしてこの社会と一緒に探していけるといいなと思っています。

こんなことを出産直前に福島を訪問することであらためて思いました。
コンサートに呼んでくださったスタッフの方々、一緒に歌ってくれた子どもちゃんたち、演奏を聴いて下さったお客様、本当にありがとうございました。

コメント

  1. satokokimura より:

    【ブログ更新しました】 :  福島県伊達市のこども音楽祭に出演しました – http://t.co/SghiYf0c

  2. takakun03300330 より:

    【ブログ更新しました】 :  福島県伊達市のこども音楽祭に出演しました – http://t.co/SghiYf0c