この記事は連載の第4回目です。
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【被災地支援】気仙沼・仙台の大空と大地の中で元気に歌ってきます!
当連載第1回 【第3回東北ツアー日記 その1】準備編
当連載第2回 【第3回東北ツアー日記 その2】11/8 出発&11/9 内ノ脇保育所
当連載第3回 【第3回東北ツアー日記 その3】11/9 キングス・タウンと鍋ほか
◆坂道を下ると◆
そこは、海でした。
それはそれは綺麗な。
湾になっていて海の向こうにまた山が見えたりします。
漁業のことはよくわかりませんが、お魚がよくとれる漁場なんだろうなという雰囲気。
けれどやはり津波の爪痕はあって。
壊れた船がそのままになってゴミが散乱してます。
そして、びっくりしたのが道路。
車を走らせてきた道は、実は震災後に砂利で埋め立てて無理矢理作った道でした。
上の写真でいうと、奥の坂道から降りてきたのです。
本来の道は途中で水に沈んでいました。
砂利道に立つと、舗装されたアスファルトの道の白線が水の中でゆらゆらと揺れているのが見えました。
何とも言えない不思議で悲しい風景でした。
ところで。
番屋はどこだ!!
見つからんぞ。
地元のひとに聞いたら、さっき坂道のすぐ下にあって思い切りスルーしてた、プレハブ小屋みたいなアレがそれだという話で、すぐに戻りました。
そして、目の前に立ちましたが。
う・うーん?これぇ?本当に?
だって・・。中、なんもないですよ?
そもそも番屋ってなんでしょうか。という話に。
番屋とは漁師さんの休憩場所であり、ちょっとした作業場でもあります。
というとこまでは知っていましたが、見たことないのでイメージが湧いておらず。
で、やっぱりここだそうです。ほえー、なんか思ってたのと違う。
もっと海の家っぽい感じで畳とか敷いてあって、キッチン的なものがあったりするのかと思ってました。
なんか本当にガワだけ立ってて、中はがらんどう。
どーやって演奏するんだろう。
しかし、海がほんとうに綺麗なとこだなー。
◆地元のおうちにお邪魔する◆
そうこう言っているうちに地元のボランティアスタッフの方々がいらっしゃいました。
ドレスを着るつもりだったのですが、床が砂でざらざらなので難しいかなぁという方向になりかけました。
しかし、ブルーシートを敷いてぞうきんで水拭きして下さって、ドレス着用を強行することに。
番屋で着替えるのは不可能なので、地元の旧家をお借りしてお着替え。
1000年もさかのぼれるほどの、やんごとないお家柄のお屋敷。
ドレスの裾が汚れないようにお家から車に飛び乗り、車から演奏会場の番屋へジャンプ。
こんな雰囲気初めて~!!
◆コンサート◆
番屋にはコンセントがないので、発電機を利用してキーボード・マイクアンプ・ライトを設置。
椅子もどこからか借りてきたものを並べています。
窓のそとには一面の海。
なんて素敵なシュチュエーション!!
窓の外を見ると、だんだん日が暮れていくのがわかるでしょ?
猛烈に寒くなったため、途中でショールをON。
番屋の外からはこんな感じ。
迎え火を炊いてお客様をおでむかえ。
「家路」の歌詞は”遠き山に日は落ちて“という歌詞から始まります。
ちょうどそれを歌っているときにこんな風景で、歌いながら泣きそうになっちゃった。
自分の歌で感動しちゃったよ!(笑
今日は津波で流された番屋を新しく作って、その落成イベントとしてのコンサートです。
来て下さったのは漁師さんやそのご家族。
そんな方々のこの笑顔。なにより嬉しいギャラです。
終わったあとに記念撮影。
こんな場所でこんな雰囲気のコンサートは初めてだったし、お客様が来るのかもわからず、コンサートとして成り立つのか、かなり不安だったのですが、一生思い出に残るコンサートになりました。
いやぁー、寒かった!!
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